
オダカ マサキ、《トビハナアルキ》、アルスコーポレーション/chokigallery提供
ダンボールですごい作品を作る人がいると聞いて、会いに行った。
本当だった。
アトリエにはいくつも作品が並んでいた。遠くからでも、それが全て同じ人の手によるものだと分かった。
何度もテレビに出演し、著書もあるという。
とっくに有名人だった。

オダカ マサキ、《文福茶釜》、アルスコーポレーション/chokigallery提供

桑沢デザイン研究所でプロダクトデザインを学び、プロダクトデザイナーとして働いてきた。
家を建てて引越したとき、荷ほどきしたダンボール箱で、まだ幼稚園児だった息子と工作をした。それが始まりだった。
「子どもは正直です。カッコ悪いとか、ストレートに言います。
息子の要望に応えようとして試行錯誤しているうちに、いろいろな技術が身につきました。」

では、あの毛並みはどうやって作るのか。ひたすらハサミでダンボールを切るのだ。
一本一本、毛を生やすように。
細く切ったダンボールが光を受ける。影が重なる。
その積み重ねで、毛が「毛並み」になっていく。

オダカ マサキ、《オオスカシバ》、アルスコーポレーション/chokigallery提供
あれから十年。息子は父の創作やテレビ出演を手伝うようになっていた。
いっしょに本も出した。親子で工作を楽しむための本だ。
二人で始めた創作が、少しずつ形を変えながら、今も続いている。
文・吉川武志
オダカマサキ @colonel_odonger
使っている紙は?
約0.9mm厚の「Gフルート」と呼ばれる最も薄い段ボールを使います。
段ボールはカーブをつけることが難しいので、霧吹きで濡らしながら曲面を作ります。
愛用の道具は?
【Gクラシック】アルスヌーボーロングアームGC-380
一つの作品を作るのに、何千回もハサミを開閉します。腱鞘炎になりました。
アルスコーポレーションに相談して、このハサミを紹介してもらいました。
ロングアームはテコの原理で硬いダンボールを楽にカットできます。
これがなければ僕の作品はできないと言っても過言では有りません。




